がん情報
癌について学ぼう
癌とはどんな病気?
癌とは、肺・胃・大腸・膵臓等の臓器の正常細胞が慢性炎症などの結果、
- 正常な細胞が、癌遺伝子を獲得することで癌化(不死化)
- 無限増殖をはじめる
- 肺・肝臓・リンパ節・脳・骨など全身に転移
- 最終的に免疫が低下、末期癌の患者の80%は、誤嚥性肺炎や敗血症で死に至る
という病気です。

日本人では、現在2人に1人ががんになるといわれています。すべての人にとって、がんは身近な病気です。
がん細胞とは
がん細胞とは、肺、胃、大腸、膵臓等の臓器の正常細胞が喫煙、ピロリ菌、ウイルスなど慢性炎症などの結果、
- 癌遺伝子を獲得し、不死化・無限増殖
- ヘリカーゼなどの周囲の正常細胞を溶かし、アミノ酸などを吸収し栄養にする
- 栄養が足りないとカドヘリンなど接着因子で道を作り、肺や肝臓などに転移
- 肺や肝臓では免疫細胞に攻撃されるため、PD-1など免疫抑制する遺伝子を獲得し、免疫を低下させる
- 全身の免疫が低下するため肺炎や敗血症などを合併し、死に至らす
ものががん細胞です。

癌遺伝子とは
癌遺伝子には、
- ドライバー遺伝子
- ブレーキ遺伝子
- 修復遺伝子
- ロウソク遺伝子
- 癌感受性遺伝子
等様々な機能の遺伝子が癌化に関わります。
癌遺伝子は正常な遺伝子が
- 突然変異
- 過剰発現
- 不活化
等を起こし、機能異常を起こします。また、生まれながらに異常な遺伝子を持っている場合もあります。
癌化について
癌化とは、身体の中の正常な細胞が癌細胞に変わることを指します。これらは不死化細胞に変化することで、無限増殖を始めます。正常な細胞は炎症や老化などでダメージを受けることで遺伝子のプログラム・デスが働き、溶けるように消えてなくなります。これをアポトーシス(Apoptosis)、またはプログラム・デス(program death)と呼んでいます。
癌細胞の場合は、正常な細胞が炎症や老化してダメージを受けた時にウイルスが持つ不死化の遺伝子が入り込みます。この遺伝子は癌遺伝子の一種でプログラム・デスをブロックし、アポトーシスに誘導されないため、死なない永遠に増殖続ける癌細胞に癌化します。
どうやら不死化する遺伝子には、ヘルペス属のパピローマウイルスは子宮頸がん、EBウイルスは悪性リンパ腫などウイルスが同定されているものもあります。

多段階発癌説とは?
1988年にヴォーゲルスタインが多段階発癌説を提唱しました。
- 遺伝子多型
- 食事や生活習慣等で変化する遺伝子
- ドライバー遺伝子とブレーキ遺伝子
- 癌幹細胞(がん幹細胞)
- 染色体の不安定
- ロウソク遺伝子
- DNAメチル化異常
- シグナル異常
- 転移開始
- 転移進展
- 転移増強
- 免疫抑制遺伝子(CTLA4、PD-1など)
の11段階を多段階と呼んでいます。最近では
の遺伝子もみつかっています。
遺伝子多型と食事や生活習慣等で変化する遺伝子は正常細胞、ドライバー遺伝子とブレーキ遺伝子はポリープ様細胞、癌幹細胞(がん幹細胞)で発がん、染色体の不安定~シグナル異常までが急速に増殖、転移開始~転移増強は転移進展させます。
免疫抑制遺伝子は免疫抑制することで免疫から逃避し、全身の免疫を低下させ、肺炎・敗血症で死に至らせます。
