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肺がんについて

男性では、死亡原因が1位、女性でも2位となり、日本人の癌死亡における割合が高いがんです。肺がんは5種類あります。

肺腺癌

約50%の割合、手術できる可能性あり、抗がん剤の効果は高いです。

発生割合:50% 発生部位:肺野部。x線で発見しやすい。

進行の速度:普通 悪性度:普通

喫煙の関連:なし

肺扁平上皮癌

約30%の割合、喫煙と関連が高く発症場所が肺の中心部になることが多いため、手術できない場合が多いです。抗がん剤の効果は期待できませんが、放射線治療が効果的な場合もありRCT(放射線抗がん剤治療)が行われることが多いです。

発生割合:30% 発生部位:肺門部。X線で発見しやすい。

進行の速度:普通 悪性度:普通

喫煙の関連:高い

肺小細胞

約10%から15%の割合、抗がん剤治療が一時的に効果的な場合があるが、進行と転移が速く予後が厳しいがんです。

発生割合:10~15% 発生部位:肺門部。X線で発見しやすい。

進行の速度:速い 悪性度:高い

喫煙の関連:あり

大細胞癌

約5%未満の割合、手術・抗がん剤・放射線のすべて効果が期待しにくく、進行が速いです。予後不良ですが、DCワクチンでは効果例があります。

発生割合:10~15% 発生部位:肺門部。X線で発見しやすい。

進行の速度:速い 悪性度:高い

喫煙の関連:不明

未分化癌

ごく稀、大細胞癌と同じで治療に抵抗性で、更に進行が速いのが特徴です。

このように肺癌は大きさや転移部位よりも癌の種類が治療法の選択を左右する癌です。

発生割合:稀 発生部位:全体的

進行の速度:速い 悪性度:高い

喫煙の関連:不明

肺がんの50%が肺腺がんです。肺がん患者の女性の70%が喫煙と関係ないのが特徴です。

腺細胞は肺・肝臓、胃、大腸などの内臓で粘液などを分泌する細胞です。肺の腺細胞からは痰が分泌され、酸素を通し二酸化炭素を出すフィルターのような役割をしています。その際のゴミを痰として出しやすくしています。

一方、気管・気管支・細気管支など空気の通る気管は、扁平上皮細胞と言われ、そこにできる癌を扁平上皮癌と言います。非小細胞肺がん(腺癌・扁平上皮癌、大細胞癌)が見つかった患者さんで手術適応があるのは3人に1人程度と言われています。

その中で肺腺がんは、肺野部にできるため、肋骨側や肺の中心部に浸潤や転移がなければ手術が可能ながんです。

抗がん剤が3~6か月程度有効な場合が多く、肺腺は放射線により「間質性肺炎」という重傷な肺炎を起こす可能性があるため、放射線治療が困難です。

肺がんのステージについて

癌のステージは1から4までに分けられます。ステージ1期はほぼ再発しない状態、ステージ2期は再発・転移の可能性が半分以下、ステージ3期は半分以上が再発転移する状況、ステージ4期は末期癌に近い状態で分けています。肺癌でも同じ原理で分類しています。

肺がんのステージについての画像

肺がんの種類について

肺癌は主に5種類あります。小細胞肺癌は抗癌剤や放射線治療が1回目は良く効くため別に分けています。非小細胞肺癌は、肺腺癌、肺扁平上皮癌、大細胞癌、未分化癌等に分けられています。

肺癌の症状とは

肺がんの一番多い症状は「咳」

  • 咳(3人に1人程度)
  • 血痰・胸痛・喀痰(10~15%)

その他 発熱、倦怠感、呼吸困難、嗄声、体重減少など
※血痰…たんに血が混じること ※喀痰…たんを吐くこと ※嗄声…声のかすれ

肺がん特有のものは10人に1人 程度なので、症状で気が付くのはなかなか難しいがんです。

肺癌の症状は、咳と血痰が1か月以上続く、体重が減少する、胸痛や背部痛などがあります。

肺癌の治療について

肺癌の治療法は、手術、抗癌剤、放射線治療、分子標的薬、免疫療法、緩和治療の6種類に分けられます。

肺がんの治療法について
免疫療法以外の治療に関しては標準的な治療の場合、保険診療となります。当院で実施はできません。
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