た行

WT1ペプチド

高度進行癌・末期癌の癌患者さんにおいて、癌免疫が抑制されいてることが知られています。この原因としてリンパ球の一種のCD4Tリンパ球の中に、調整性Tリンパ球がいて、癌免疫にブレーキをかけています。

このブレーキが最近、注目されているPD-1リガンドとCTLA4などです。これらPD-1リガンドとCTLA4を調整する分子標的薬が免疫調整薬として注目されていますが、当院等、免疫細胞のグループでは、CD4Tリンパ球を利用して、PD-1リガンドとCTLA4の活性を抑える方法をとっています。

これに利用するのが、WT1クラス2ペプチドワクチンです。CD4Tリンパ球に活性化することにより、抑制されているCD4Tリンパ球の抑制を解除する方法です。

単球

単球は、マクロファージや樹状細胞などに成長し、細菌・ウイルス・癌に対して免疫系統の司令塔として働きます。

近年では、樹状細胞に成長し、CD8Tリンパ球を癌特異的リンパ球を誘導すること、CD4Tリンパ球のがん特異的リンパ球も誘導することができることが分かり、癌治療への応用が期待されています。

Tリンパ球

Tリンパ球は、リンパ球の一種で、リンパ球の中で一番多い細胞です。癌免疫や自己免疫疾患で重要な働きをしています。

Tの意味は、Thymus(胸腺)を意味しています。胎児期に骨髄でつくられたリンパ球は胸腺に移動し、胸腺内で自己と非自己の違いを覚え、出生後、体内の癌細胞などの非自己細胞(異常細胞)を排除するために働きます。その働きをするのがT細胞受容体です。

CD4・CD8・CD17などの種類があります。

T-reg

高度進行癌・末期癌の癌患者さんにおいて、がん免疫の邪魔をしているリウマチ、喘息、アレルギーの病原性リンパ球のことをT-reg、あるいは免疫抑制性Tリンパ球といいます。

Tの意味は、Thymus(胸腺)を意味しています。胎児期に骨髄でつくられたリンパ球は胸腺に移動し、胸腺内で自己と非自己の違いを覚え、出生後、体内の癌細胞などの非自己細胞(異常細胞)を排除するために働きます。その働きをするのがT細胞受容体です。