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マクロファージ

マクロファージ(Macrophage)は、白血球の一種です。Macroは大きい、Phageは食べ尽すという意味です。リンパ球などに比べて大きな細胞で、細菌を細胞内に取り込みリゾチームなどで消化し分解します。

この細菌を分解した断片を吐出し、その細菌の断片をリンパ球が記憶・伝達することで免疫が働くため、獲得免疫のスタートに欠かせない細胞です。

また、好中球にもサイトカインで細菌の貪食(細菌を食べる)の指示をします。

マクロファージは、自然免疫でもスタートに欠かせない大切な細胞です。好中球は、マクロファージの貪食の機能を強化し、単純化した細胞で、免疫以外でも重要な役割があります。

壊れた細胞の断片や酸化したコレステロール、赤芽球の脱殻した核を消化したり、身体の中の老廃物を取り込み、身体をきれいにしています。

このため、リウマチなどアレルギー反応で年中細胞が炎症で壊れる病気や内臓などに酸化したコレステロールが溜まるメタドリック症候群の人では、マクロファージに負担が掛かり、マクロファージが免疫で十分な仕事ができなくなるために癌になりやすい一つの原因になります。

丸山ワクチン

丸山ワクチンは、1944年に結核の治療薬として誕生しました。このワクチンの名前は、発明者である故丸山博士(日本医科大学名誉教授)に由来します。主成分は、結核菌から抽出したリポアラビノマンナンという多糖の一種です。

丸山ワクチンは、体の免疫を全体的に活性化して抗がん作用を期待する非特異的免疫療法に分類されます。現在、丸山ワクチンは、抗がん剤としての承認を受けていません。有効性の確認をするために、費用を患者さまに負担していただく治験として、丸山ワクチンは、引き続き行われています。

しかし、放射線療法によって白血球が減少した場合の治療薬として1991年に承認された「アンサー20(有効成分:Z-100)」は、丸山ワクチンと同成分です。体内において、有効成分であるZ-100が、血液細胞の幹細胞に作用する成分の産生を促進します。その結果、放射線により障害を受けた血液細胞の分裂が活発化されて、白血球の減少が抑制されます。

免疫

免疫とは、疫から免ぜられる仕組みのことです。疫とは、痘瘡(天然痘)・麻疹(はしか)・赤痢・コレラ・インフルエンザ・癩(らい)・結核・梅毒などの感染症で、免疫がある人には感染しないものです。一度かかると免疫ができ、2度とかからないものがあります。

これを獲得免疫と呼んでますが、それと反対する自然免疫は常時、身体に細菌などが入ってこない仕組みでこれらを含め免疫と呼んでいます。

免疫抑制性Tリンパ球

高度進行癌・末期癌の癌患者さんにおいて、がん免疫の邪魔をしているリウマチ、喘息、アレルギーの病原性リンパ球のことを免疫抑制性Tリンパ球(T-reg)といいます。

免疫療法

今注目されているがんの免疫逃避機構(めんえきとうひきこう)は、癌細胞が免疫から逃げたり隠れたり、免疫を反撃してきたりといった癌が免疫を騙し続けているシステムを逆手にとって、免疫で癌を攻撃するがん免疫療法です。

がんの免疫逃避機構は現在3つの方法がみつかっており、その3つをターゲットとした治療と、それ以外の免疫療法もあります。


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