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蓮見ワクチン

蓮見喜一郎博士ががんのウィルス説に着想して開発された「ハスミワクチン」というワクチンを使う免疫療法です。

がんワクチンにはいくつか種類があり、 主に「膜抗原型」「ペプチド型」「遺伝子型」の3つに分かれます。蓮見ワクチンは「膜抗原型」で、がん細胞から採取した膜を抗原にする方法です。

白血球

白血球は、免疫細胞で好中球・リンパ球・単球からなり、アレルギーのときには好酸球が増えます。

好中球は、70%を占め、細菌を取り込み消化しました。リンパ球は、25%Tリンパ球、Bリンパ球、NK細胞、NKT細胞などがあり、様々な機能で細菌・ウイルス・癌から身を守っています。

単球は5%を占め、マクロファージや樹状細胞などに成長し、免疫の司令官的な働きをします。その他、好酸球、好塩基球などがあります。

BRM(免疫機能補助)療法

自然免疫賦活療法(BRM:Biological response modular therapy)は、・免疫刺激剤・サイトカイン療法・免疫細胞療法の3つに大きく分かれます。

免疫刺激剤は効果が弱く、それだけでは癌を縮小することはできず耐性もできます。サイトカイン療法は、癌を縮小する効果はなく、副作用が強く、持続可能な治療ではありません。

免疫細胞療法は、免疫を上げ、リンパ球数を増やし、生活の質を改善するなど効果がありますが、癌を縮小する確率は、抗体薬と同様程度です。

治療できる場所が当院などクリニックや地方の大学病院などと少なく、自己負担する費用が高いなどの問題点があります。

標準作業手順書(SOP)

標準作業手順書(SOP: Standard Operating Procedure)とは、免疫細胞の品質保持のため、ひとつひとつの作業工程や施設管理方法などを順序だてて文書に落とし込んだものです。

ペプチド

がん治療で使われるペプチドは、アミノ酸が9~15個程結合したものをいい、それ以上結合したものがタンパク質と呼ばれます。樹状細胞に貪食(取り込まれた)されたがんの目印であるがん細胞の蛋白は、細胞内で分解されアミノ酸が10個程度(ペプチド)にまで消化されます。

されたペプチドは細胞内でHLAと結合し、樹状細胞の細胞膜表面に運ばれ、T細胞に提示されることで、T細胞ががん細胞を排除するようになります。

樹状細胞がんワクチンでは、樹状細胞とがんペプチドを患者に投与します。樹状細胞によって提示されたがんペプチドを認識したT細胞のみが増殖し活性化され、このT細胞によってがん細胞への攻撃が行われます。

がんペプチドなどを用いた樹状細胞がんワクチンは、がん特有の人工抗原(ペプチドを合成したもの)を樹状細胞に与えてから、ワクチンを作製し、これを体内に投与する方法です。

放射線療法(放射線治療)

放射線は、細胞がもつ遺伝子などに作用する力があります。遺伝子に傷をつけられても正常な細胞では自然に回復する力が備わっていますが、がん細胞にはその力が弱くなっていることが多いため、がんに対しては放射線の効果がより高いと言われています。

がん治療で使用する放射線は主にエックス線やガンマ線などがありますが、最近ではより体に負担が少ない陽子線や重粒子線を使った治療も行われています。放射線療法は、がんができた臓器を温存することができ、患者さんの生活の質を維持することができる治療法です。

以前は、手術ができないほど進行した患者さんに行われる治療でしたが、最近では、がんの初期の患者さんに放射線と抗がん剤、あるいは放射線のみで治療を行うケースもあります。

また、手術ができないほどがんが大きくなっている患者さんには、放射線でがんを小さくしてから手術を行うなど、患者さんの状態にあわせて幅広く使われています。こうした放射線療法と当クリニックでおこなっている樹状細胞がんワクチンは、相性が良いと考えられています。

PNI(栄養学的予後指数)

血液検査のアルブミン値とリンパ球数は、癌患者さんの栄養状態と免疫状態を示します。この2つから患者の予後を予測するのがPNI係数です。

PNI=10xAlb*+0.005xTLC**

*Alb 血清アルブミン g/dl

**TLC 総リンパ球数 個/μL

PNIは栄養障害の患者さんでは50-60の値を示します。PNIが40以下の症例は予後不良を示します。PNIが35以下は60日以内に死亡する例が多いです。

参考文献 小野寺時夫:進行消化器癌に対する抗癌剤療法と栄養指標. JJPEN. 8:167-174, 1986