グラニュライシン

グラニュライシンについて

グラニュライシン

グラニュライシン(リンパ球活性量)は活性化リンパ球が分泌するケモカインの一種で、パーフォリン・ファミリーに属します。

グラニュライシンは、活性化リンパ球や癌特異的リンパ球・NK細胞・NKT細胞からも分泌され、がん細胞や細菌の膜に穴を空け、細胞を破壊します。

このグラニュライシンは、健康な中高年で、4.0ng/ml以上持っているため、健康維持には欠かせないものです。

グラニュライシンは、がん患者さんでは、平均値 2.7ng/ml、胃がんの再発では、2.2ng/mlとがんの進行で低下していきます。 この数値が3.0ng/mlを切るとだるさや疲労感を訴えることが多く、4.0ng/ml以上で元気になりましたといわれることが多く、免疫治療の評価として有用です。

グラニュライシンは、免疫療法の効果のマーカーとしても有用です。樹状細胞がんワクチンやラックセル(活性化リンパ球)の効果判定や病状判断に有効です。

細菌、ウイルス、癌の身体全体の免疫力は、末梢血リンパ球数と相関し、癌免疫力はグラニュライシンで評価できます。

胃癌と血清グラニュライシン値

胃癌に対する活性化リンパ球治療の適応ステージ1

早期胃癌では、癌細胞の数が少なく、リンパ球は癌に対する腫瘍免疫が少ししか働いていません。

ステージ2期になると癌の大きさは、1.5cmから2.0cmになり、癌に対する免疫は一番高くなります。

ステージ3期には、癌に対する免疫が1~2年続いているため、免疫が弱ってきて癌の進行が早くなります。 

ステージ4期では、癌に対する免疫は非常に低い状態になり、癌の進行がさらに加速します。

進行胃癌ステージ2・ステージ3

癌に対する腫瘍免疫は高い方が良いです。

ステージ2期と3期の術前の血清グラニュライシン値は、3.5ng/mlで、5年生存率はグラニュライシンが高い群は、約90%、低い群は約60%です。

癌と診断されたときの癌に対する腫瘍免疫の強さが癌患者の予後因子として重要です。

もし、胃癌と診断され、あなたの腫瘍免疫が低かったとしても、免疫療法で癌に対する腫瘍免疫を高くすることができれば、あなたの予後を改善することができます。

ステージ4期は癌が進行し、肝転移、腹膜播種、遠隔リンパ節転移などをおこした状態です。癌に対する免疫は、長期間の癌との戦いにリンパ球を含む免疫細胞たちは戦いに疲れた状態です。

この状態では、活性化リンパ球治療でリンパ球を大量に癌患者さんに移入し、再度癌細胞との戦いを開始する必要があります。

胃癌の再発患者さんは、ステージ4期の患者さんよりも、さらに長い癌細胞との戦いに疲れ、リンパ球を含む免疫細胞は、活性を失っています。

活性化リンパ球治療により、癌細胞との戦いを再開させる必要があります。

胃癌に対する活性化リンパ球治療の適応

活性化リンパ球治療は、すべての胃癌患者さんに必要な治療ではありません。 ステージI期の早期胃癌では、癌に対する免疫は不十分なため、活性化リンパ球治療で腫瘍免疫を高くすることで再発予防の適応となる患者さんは約47%です。

ステージ2期・3期では、3分の2以上の人は、十分な癌に対する免疫を持っていますので、活性化リンパ球治療の適応はありません。

しかし、ステージ4期では、80%以上、再発患者さんでは、ほとんどすべての患者さんで活性化リンパ球治療の適応があります。

活性化リンパ球治療による血清グラニュライシンの変化

活性化リンパ球治療で抗癌剤治療併用なしでは、十分に血清のグラニュライシン値は増加します。

しかし、抗癌剤治療との併用では、現状維持か、少し上昇する程度です。抗癌剤治療を併用する場合は、リンパ球治療にて血清グラニュライシン値を4.0ng/ml以上に上げてから、リンパ球治療を行う必要があります。

活性化リンパ球治療の投与時期

活性化リンパ球治療は、再発予防の場合、血清のグラニュライシン値を指標に投与間隔を決めています。 40歳以上の健康な人の血清グラニュライシン値の平均は、4.0ng/ml以上です。 再発予防治療の目標値は、血清グラニュライシン値4.0ng/ml以上としています。

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