がんワクチン
がんワクチンについて
当クリニックで主に提供しているがんワクチンは、予防を目的としたワクチンではなく、すでにがんを患った患者さまに対してがん細胞を攻撃する免疫反応を誘導し治療することを目的としたものです。
私たちの体の中には、免疫を担う細胞がいます。体内に侵入してきた細菌、ウイルスが感染した細胞やがん化した細胞などは、異物として免疫細胞に発見され、そして排除されます。こうした免疫の仕組みを利用したがん治療が、がんワクチンです。
がん患者さんが元来持っている免疫の力でがん治療を行うため、副作用が少ないのが特長です。
がんワクチンには、主に「ペプチドワクチン」と「DCワクチン」があり、それぞれ製造工程のプロセスが異なります。2つとも研究段階のものですが、効果が期待できるとして、当クリニックのように自由診療で受けられる医療機関も広がってきています。
がんと診断されたら、まず手術や抗がん剤、放射線治療といった「標準治療」と呼ばれる治療が行われます。
これらの治療は、手術などの「外科治療」、X線などの「放射線治療」、抗がん剤などの「化学療法」の3つに分けられるため「三大治療」とも言われています。この三大治療に次ぐ治療として「がんワクチン」治療は期待されています。
その主な理由としては、
- これまでの抗がん剤のような副作用が少ない。
- 手術、抗がん剤治療、放射線治療とは異なる新しいがん治療であり、それらのがん治療が効かないと診断された患者さんにも効果があらわれる可能性がある。
という2点です。
「がんワクチン治療」は、患者さんそれぞれの疾患や状態に合わせ、ひとりひとりにあわせた最適な治療計画を立てて、3大治療である手術・抗がん剤・放射線とうまく組み合わせて行う治療です。
「がんワクチン治療」単独で行う治療というよりも、うまく組み合わせて行うことで、これまであきらめざるを得なかったがんを克服できる可能性があります。