低用量抗癌剤治療について
低用量抗癌剤治療とは
※当院では、他免疫療法と併用のみ行っています通常の抗癌剤治療では、抗癌剤の容量を身長と体重から計算した最大量で投与します。そして、副作用があれば減量していきます。 多量の抗癌剤治療を投与して副作用が強ければ、患者さんは抗癌剤治療が嫌いになり、それを続けることは精神的にも肉体的にも辛くなってしまいます。
低用量抗癌剤治療は、副作用のない少ない量から抗癌剤治療をはじめ、効果がなければ少しずつ増やしていきます。少量で効果があれば、副作用のない治療を続けれられ、少し増量したとしても、副作用が少ないままで治療を続けることが可能です。
適応の癌腫
- 非小細胞肺癌
- 食道癌
- 胃癌
- 大腸癌
- 膵臓癌
- 胆のう癌
- 胆管癌
- 乳癌
治療前検査
- 治療前に身長・体重、血液検査で肝機能、腎機能により、抗癌剤の量を検討します。
- 抗癌剤の副作用によっては、心電図、胸部X線検査などを追加します。
- 癌の病変の大きさを治療前評価で、CT検査、PET-CT検査など施行します。同時にCEAなど腫瘍マーカーを測定します。
治療の流れ
- 投与間隔は2週間に1回を基本に、1週間から4週間隔で調整を行います。
- 投与量は通常、50%量から開始し、効果がない場合、70%に増量、さらに100%に増量します。
- 投与の時間は、まずは、血液検査と診察で体調の確認、次に副作用を抑えるステロイド・胃薬・吐き気止めの点滴を30分、その後、抗癌剤を30分から90分で投与します。初回のみ、30分経過をみて診察をします。
- 血液検査は、初回投与後7日目に副作用の確認のための血液検査をします。その他は、抗癌剤治療前に血液検査、腫瘍マーカーは月に1回実施します。
- 画像検査は、病変のある部位を3か月に1回検査し、腫瘍径を測定、6か月に1回、全身転移検索を行います。