膵臓がんの放射線治療

膵臓がんの放射線治療について

膵臓がんの放射線治療は、膵臓が胃と小腸と隣接していること、胃腸に放射線が当たると出血や穿孔(穴が空く)するなどといったリスクがあります。

放射線治療の副作用

  • 十二指腸は、穿孔・出血
  • 門脈・脾動静脈は出血
  • 膵臓は、膵炎・胆管炎・糖尿病

膵臓の周囲解剖

膵臓がんの放射線治療の種類

膵臓がん自体が放射線治療の効きにくい低酸素状態になっています。一般的には放射線治療は効かず、手術をして小腸や胃を避けて放射線治療する術中照射も期待できません。

最近のピンポイントで狙えるトモセラピー、IMRTなどの高精度放射線、重粒子線などは、膵臓がんの新しい治療法として期待されています。

膵臓がんの放射線治療の種類

放射線治療

重粒子線治療+手術

術前重粒子線:肝臓などの遠隔転移のない膵臓がんステージ1期からステージ4A期の患者さん26人に手術前に重粒子線治療を行ってから手術するという臨床試験が行われました。

 

参加人数は、26人と少ないですが半量の重粒子線治療後に手術できた21人で、局所再発なしでしたが、グレード3以上の副作用は8%という安全性だけは担保できました。

免疫療法以外の治療に関しては標準的な治療の場合、保険診療となります。当院で実施はできません。

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