大腸がんの病期(ステージ)
大腸癌のステージ(病期)の基本
大腸癌の病期(ステージ)は、0期から4期まであります。病状的には、はじめて大腸癌と診断した時にステージを決定します。
手術後数年が経過して後に肝転移した場合・「ステージ2期が4期になった」などの場合、大腸癌術後再発と言います。
また、ステージ4期=末期がんと思われがちですが、末期がんは癌が悪化して治療法がなく余命3~6か月の病状を総称しています。
ステージごとの解説
大腸癌のステージ0期
ステージ0期は、早期がんです。内視鏡的切除にて治癒し、完治する可能性が高いです。(※完治:基本的に癌では完治という表現は用いませんが、早期癌で術後5年再発しない場合は完治と呼んでいます。)
粘膜下層までの浸潤でリンパ節転移がないもの。しかし、大腸のほかの部分に発生することがあり、定期的な内視鏡検査が必要です。
粘膜下層は、粘膜に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、癌の浸潤により再発・転移します。
筋層は、腸の収縮や拡張の運動をします。粘膜下腫瘍はこの部位に発生します。
漿膜(しょうまく)は、薄くて丈夫な腸の皮です。
大網は、腸に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、脂肪の中に栄養を保存します。内臓脂肪で一番大きな組織です。胃や腸に穴が開いた場合、ふさぐ要素も持っています。
大腸癌のステージ1期
ステージ1期は、早期がんです。
内視鏡的切除や鏡視下手術にて治癒し、完治する可能性が高いです。粘膜下層までの浸潤でリンパ節転移がないものです。
免疫学的にはリンパ節転移がない場合癌免疫を自然獲得できる可能性があり、再発は低いと考えられています。
粘膜下層は、粘膜に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、癌の浸潤により再発・転移します。
筋層は、腸の収縮や拡張の運動をします。粘膜下腫瘍はこの部位に発生します。
漿膜(しょうまく)は、薄くて丈夫な腸の皮です。
大網は、腸に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、脂肪の中に栄養を保存します。内臓脂肪で一番大きな組織です。胃や腸に穴が開いた場合、ふさぐ要素も持っています。
大腸癌のステージ2期
ステージ2期は進行癌です。開腹による手術で切除します。
粘膜下層を超えて筋層から漿膜(しょうまく)、そして僅かに腸の表面に出ているまでのリンパ節転移がないものです。リンパ節転移がないので癌免疫が自然に獲得できる可能性があります。
再発が心配な場合、免疫検査で癌免疫力をチェックして確認できます。
粘膜下層は、粘膜に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、癌の浸潤により再発・転移します。
筋層は、腸の収縮や拡張の運動をします。粘膜下腫瘍はこの部位に発生します。
漿膜(しょうまく)は、薄くて丈夫な腸の皮です。
大網は、腸に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、脂肪の中に栄養を保存します。内臓脂肪で一番大きな組織です。胃や腸に穴が開いた場合、ふさぐ要素も持っています。
大腸癌のステージ3a期
ステージ3a期になると、リンパ節転移が3個以下あり、リンパ管とリンパ節が癌に浸潤されているため、自然に癌免疫ができる可能性が低く、手術で完全に治癒切除できなければ癌免疫ができにくいため再発する可能性が高いです。
このステージの場合、術後再発予防にDCワクチンが必要になります。
粘膜下層は、粘膜に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、癌の浸潤により再発・転移します。
筋層は、腸の収縮や拡張の運動をします。粘膜下腫瘍はこの部位に発生します。
漿膜(しょうまく)は、薄くて丈夫な腸の皮です。
大網は、腸に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、脂肪の中に栄養を保存します。内臓脂肪で一番大きな組織です。胃や腸に穴が開いた場合、ふさぐ要素も持っています。
大腸癌のステージ3b期
ステージ3b期になると、リンパ節転移が4個以上ありリンパ管とリンパ節が癌に強く浸潤されているため、自然に癌免疫ができる可能性がほとんどなく、手術で完全に治癒切除できる可能性も低いです。
癌免疫ができにくいために高確率で再発・肝臓や肺に転移します。このステージの場合、術後再発予防にDCワクチンが必須です。
粘膜下層は、粘膜に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、癌の浸潤により再発・転移します。
筋層は、腸の収縮や拡張の運動をします。粘膜下腫瘍はこの部位に発生します。
漿膜(しょうまく)は、薄くて丈夫な腸の皮です。
大網は、腸に栄養を送る血管や免疫細胞を送るリンパ管があり、脂肪の中に栄養を保存します。内臓脂肪で一番大きな組織です。胃や腸に穴が開いた場合、ふさぐ要素も持っています。
大腸癌のステージ4期
ステージ4期になると肺や肝臓に転移しています。腸閉塞の危険のある場合、肝転移の切除が容易な場合は開腹による手術切除を行います。
大腸からリンパ管・リンパ節・静脈を通り、癌が転移しています。大腸から肝や肺とその間まで癌が浸潤している状態です。術前化学療法を施行して、大腸癌・肝転移・肺転移を縮小してから手術が可能になる場合もあります。
免疫療法では、肝臓や肺に転移している場合、抗癌剤治療に併用して癌免疫が獲得されていないと判断し、DCワクチンを接種します。そして、活性化リンパ球(キラーT細胞)にてリンパ球数を増やしワクチンの効果を高めます。また、増殖の速い癌の場合NK療法を3回行いがんの増殖を抑える効果を狙います。